肥満すると脂肪細胞からのアディポネクチンが減少して、メタボリックシンドローム

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2018年8月29日のNHKガッテンは、「マイナス3%の奇跡! ダイエットの超新常識」というタイトルでした。
「今日のガッテンはぜひみなきゃ」と期待していた人が全国的に多かったようです。
ツイッターを見たら、番組視聴後に大勢の人ががっかりしていました。
食べるのをがまんしなくても、やせてきれいになれる魔法のような方法を期待していたので、

がっかりしたのではないでしょうか。

メタボリックシンドロームという単語は、医学的には肥満という意味ではありません。肥満が原因で発症した病気を表す言葉です。腹囲は診断基準の1つにすぎません。肥満すると、高血圧・脂質異常症・糖尿病になりやすくなり、動脈硬化が進行して脳や心臓の病気をおこすこともあります。
だから日本では特定健診を義務化して、メタボリックシンドロームの傾向がある人達には保健指導して、本格的な病気にならないよう予防することになったのです。

脂肪細胞はアディポサイトカインと総称される生理活性物質を分泌します。アディポサイトカインには、TNF-αやPAI-1などの悪いサイトカインと、アディポネクチンやレプチンなどの良いサイトカインがあります。
高度な肥満では、脂肪細胞からのアディポネクチンが減ってしまいます。
アディポネクチンにはインスリン抵抗性改善・血圧低下・中性脂肪抑制作用がありますが、
太ると減少して、糖尿病・高血圧・脂質異常症になりやすくなります。

メタボリックシンドロームから脱出するには、まず食事の量を減らしてアディポネクチンを増やす必要があります。
日本肥満学会のガイドラインでは、目標として体重の3%減量をすすめています。体重60kgだったら、1.8㎏減量すれば有効ということです。
多摩境内科クリニックではメタボリックシンドロームの方の保健指導の時に、2か月で1㎏の減量を目標としています。

2015年10月28日 NHKガッテン 「 長寿ホルモン大放出! 動脈硬化メタボ糖尿病 一挙解決SP 」
http://www9.nhk.or.jp/gatten/articles/20151028/index.html

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